「車を買い替えようと思うけど、何から手をつけたらいいの…?」と悩んではいないでしょうか。
車の買い替えは数年に一度のため、前回からすっかり手続きなどを忘れてしまっていたり、そもそも買い替えが初めてという人も多いはず。
- 車を買い替える流れってどんなもの?
- 買い替えで注意すべきポイントを知りたい
- せっかくなら維持費や車選びで無駄を見直したい
車は維持費がかかるものですが、一度購入するとなかなか替える機会はありません。
買い替えは数年に一度の「無駄を見直すチャンス」と考えてもいいでしょう。
今回は、この通りにすれば問題ないという車買い替えの流れを解説しつつ、気をつけたいポイントもお伝えしていきます。
最後まで読んでいただければ、賢く車の買い替えができることでしょう。
スムーズな買い替えと節約のために、ぜひ参考にしてくださいね。
図解で紹介!車買い替えの流れ
車の買い替えは、基本的に1ヶ月以上かかるものと思っておいた方がよいでしょう。
流れの中で手配・交渉に時間がかかった場合、もっと期間がかかることも覚悟しておいた方がいいと思います。
全体の流れを押さえて、段どりよく買い替えをしていきたいものですね。買い替えの流れは下記の通りです。
車買い替えの流れ5ステップ
- ステップ1.買い換える車種の選定
- ステップ2.見積もり、価格交渉
- ステップ3.支払い方法を決める
- ステップ4.今の車を売却
- ステップ5.新しい車の納車
それぞれにかかる期間も含めると下記のようになります(買い替えにかかる期間については後ほど解説します)
たったの5ステップ?と思うかもしれませんが、一つひとつを実際に行うと大変なもの。
各ステップごとに気をつけるべき点を解説していきましょう。
ステップ1.買い替える車種の選定
何よりも大事なのが、買い替える車を決めること。少なくとも、最初に以下の3つは決めておきましょう。
- 予算と支払い方法
- ボディタイプを決める
- 新車か中古車かを決める
1.予算
高い買い物である以上、予算についてはしっかり整理しておくとよいですね。
- 予算はいくらにするのか?
- 現金で支払うのか?
- ローンを組むのか?
自分が車に対して出せる予算を決めましょう。
車のローンは低金利なので、手元に現金を残しローンを組むことも十分可能です。
どうしても欲しい車種がある場合は、その希望を優先して「どうやってお金を工面するべきか」を検討しましょう。
2.ボディタイプを決める
次に、車を買い替える目的からボディタイプを決定しましょう。
例えば、ライフステージが変わり、大きな車が必要なくなった人は、コンパクトカーや軽自動車も検討することになるでしょう。
子供が生まれて乗車人数が増えたなどの理由なら、ボディタイプは広々としており乗車可能人数・積載量の多いミニバンを選ぶことになるでしょう。
何も考えず、今まで買っていた車の新型を買う方法はおすすめしません。
車の買い替えはボディタイプを替えるチャンスであり、無駄を省く絶好の機会です。
今の車をどうやって使ってきたのか、これからどう乗っていくのか考えると、意外と無駄なポイントが隠れています。
そんな時は、思い切ってボディタイプを変更してみましょう。
3.新車か中古車かを決める
上での手順で予算とボディタイプが決まれば、車種を決定し「新車・中古車」どちらにするか決定しましょう。
新車・中古車の価格を調べ、予算と比較して検討します。
仮にほしい車が市場に中古車しか存在しなければ、必然的に中古車を選ぶことになるでしょう。
ただ「ミニバンが欲しい」「SUVが欲しい」と考えるなら、各社の新車を検討してみましょう。予算の範囲内で新車が見つかる場合もあります。
「気兼ねなく乗りたいから、新車は緊張する」と考えるなら、中古車の中から選びましょう。
ステップ2.見積もり・価格交渉
無事に購入する車が決まったら、見積もりを作成してもらいましょう。
まずは正式な金額がわからなければ、購入資金を用意することもできません。
新車と中古車で価格交渉の手順が異なるので、それぞれ解説します。
新車の場合
新車購入は原則、欲しい車種を取り扱うメーカーのディーラー店舗で行います。
新車の場合は大幅値引きが期待できるので、交渉は抜かりなく行いましょう。前もって、ネットを使って予想値引き額を調べておくといいと思います。
目標値引き額を決めたらディーラーへ出向き、試乗をした後、見積もりを作成してもらいましょう。
「値引きをいつ切り出せばいいの?」と思うかもしれませんが、新車の場合、値引きは基本ついて回る話なので営業マンから持ち出してきます。
値引き交渉において、目標値引き額に到達しない場合は無理に契約するのはやめましょう。
一旦持ち帰り、ライバル車種の見積もりを取ることをおすすめします。
その後、日を改めてライバル車種の見積もり結果を伝えた上で再交渉することで限界値引きを引き出せるでしょう。
中古車の場合
中古車の場合、過度な値引きは期待できず、数万円あれば十分と考えましょう。
中古車は販売利益が少なく、さらに中古車販売店は仕入れをした上で販売しているので、仕入れ値を下回ることは絶対にありません。
もし販売されている中古車が高いと感じたら、同条件の中古車を検索しましょう。
ネットの中古車検索サイトを使えば、欲しい車と同条件の車種の平均価格を見ることができます。
むやみに値引きを要求するのではなく、他社の販売価格と比べて交渉することがポイント。
「同条件の車が、他社では○万円で売っていた」と伝え、その価格に近づけてもらえないか交渉しましょう。
全く値引きに応じてもらえないケースも多々あります。その場合、代わりに安価なサービスをお願いすることをおすすめします。
ドライブレコーダーや、ETC車載器などが妥当でしょう。
交渉の結果、価格が決まれば、次は支払い方法を選ぶ段階です。
ステップ3.支払い方法を決める
車の支払い方法は、大きく以下の3つに分けられます。
- 現金
- ローン
- 残価設定型ローン
それぞれの特徴や気をつけるべき点をご紹介していきます。
1.現金
車購入では、現金払いが最もシンプルな方法かつ、金利等がつかないためお得に車を買う方法です。
ローンでは金利が必ず発生するため、現金払いよりも総額が高くなります。
1円でも安く車を買い替えたいなら、現金払いがおすすめ。
しかし、現金払いをすることによって手元にあるお金が大きく減ってしまう場合は気をつけましょう。
ある程度の現金を残しておかないと、病気やケガ、車における大きな故障などトラブルに対応できません。
2.ローン
車は中古車でも数十万円、新車なら数百万円はする買い物なので、半数以上がローンを利用すると言われています。
金利の影響は大きいので、できるだけ低金利なローンを選ぶのが大切です。支払期間が長くなるほど金利負担が大きくなることも注意してください。
ローンごとに金利・審査基準等の特徴があるので簡単に押さえておきましょう。
- ディーラーで契約できるローン:審査基準が甘い代わりに金利が高い
- 銀行ローン:審査基準が厳しい代わりに低金利
可能であれば、低金利な銀行ローンを利用したいところですね。
例外として、輸入車の場合はディーラーローンが最も低金利なので、積極的に活用しましょう。
3.残価設定型ローン
最近利用者が増えているのが、月々の支払額を減らせる残価設定型ローン。
残価設定型ローンは、あらかじめ車両本体価格の一部を据え置くもの。
3年または5年先の下取り価格を予測し、その額はローンに組み込みません。
つまり、契約年数が過ぎた時に予想していた下取り額で車を手放せば、ローン残債が綺麗になくなるのです。
この方法であれば、毎月の負担を減らすことができるため、中古車並の予算で新車を手に入れることもできます。
ただし、色々な制約があるので、販売店の説明をよく聞いて判断しましょう。
次は、これまで乗ってきた車を手放す「売却」の流れを解説します。
ステップ4.今の車を売却
買い替えのためには、今まで乗ってきた車を売却する必要がありますよね。
車の売却方法は、大きく以下の2つに分類できます。
- ディーラーに売る
- 車買取業者に売る
それぞれにメリットとデメリットがあるので詳しく解説します。
1.ディーラーで売る
最も手間がかからない方法が、ディーラーに売ること=下取りです。
ディーラーでは、新車購入時に限って、今まで乗ってきた車を下取りとして買い取ってくれます。
新車購入と並行して進められるので、手間がかからないのが一番のメリットです。
一方で、肝心の買取価格は安くなってしまうというデメリットがあります。
これはディーラーが買い取った車を自社で再販することがないためです。
下取りは、売却額よりも手間のかからなさを優先する人におすすめといえます。
2.車買取業者で売る
多少の手間がかかってもいいから高く売りたい!という人は、車買取業者に売却しましょう。
車買取業者は、中古車売買を専門にしている業者。
買い取った車を自社で整備して再販するため、ディーラーよりも高く買い取ってくれるのです。
しかし、車買取業者・購入する業者(販売店)の2つとやり取りする手間がかかるのがデメリットです。
車を売る方法は上記の2つですが、おすすめはディーラーと車買取業者のどちらでも査定をしてもらうこと。
ディーラーの下取り価格が、意外と高いケースもあるので確かめておいて損はありません。
車一括査定を使ってさらに高く売る
また、車買取業者は3〜5社ほどを競わせると効果的です。業者間で競争が起きるので、買取価格が上がるというメリットがあります。
複数の車買取業者に査定依頼をするのに便利なのが「車一括査定サービス」です。
販売店一軒ずつに査定依頼の連絡を取るのは非常に手間がかかりますが、これを使えば一度の情報入力で複数店舗に査定依頼ができます。
あとは、各店舗と査定日を調整し査定を受ければOKです。
ステップ5.新しい車の納車
車の売却が済めば、いよいよ車が手に入ります。
納車は、販売店で受け取る方法・自宅まで運んでもらう方法の2つがあります。どちらでも手続きに差はないので都合の良い方を選択しましょう。
ここまで、ステップごとに注意点をお伝えしました。
次は購入・売却において特にお金に関係し、気をつけるべき点をピックアップして解説しておきましょう。
車買い替え4つの注意点
車買い替えには、購入と売却の2つを行うことになります。
不慣れなこともあって、目の前のことをバタバタ対応していくことにもなりがち。
しかし下記の4つについては、お金に関係する点なので特に気をつけておきましょう。
車買い替え4つの注意点
- 車種選びは慎重に
- 自動車保険見直しを行う
- ローンの金利を比較して選ぶ
- 今の車を高く売る
1.車種選びは慎重に
冒頭でもお伝えしましたが、車種選びは無駄を見直す絶好の機会です。
今まで乗っていた車でいいのか・変えるべきなのか、惰性でなくしっかり検討しましょう。
自分のライフスタイルに合った車を選択すれば、余計な出費を抑えることが可能です。
また、新車を買う時に注意したいのが、モデルチェンジ情報です。
車は定期的にモデルチェンジを実施しているため、購入時期を間違えると損につながることがあります。
例えばモデルチェンジ直前に購入してしまって、すぐに型落ちとなってしまうケース。
これは数年乗ったあとに売却する時に「型落ちとなって何年も経っている」ことになり、買取額が低くなります。
そもそも新車購入で型落ちの車には乗りたくないですよね。
モデルチェンジ情報は、ネットで簡単に調べることができます。
同ジャンルの車種を幅広く調べて、他社から魅力的な新型車が出ないかどうかもチェックしましょう。
2.自動車保険見直しを行う
自動車保険は、車を買い替えるタイミングで見直しをしましょう。
- いらない特約が付いていないか
- 家族の車と補償内容が被っていないか
などの情報をしっかり確認しましょう。
購入した販売店で自動車保険に加入すれば、こうした相談に乗ってもらうことができます。
通販型の自動車保険に加入する場合、コールセンターで相談を受け付けている会社を選ぶのがおすすめ。
3.ローンの金利を比較して選ぶ
車購入の項でもご紹介しましたが、自動車ローンの金利は徹底的に比較してください。
車は高額商品なので、なるべく総額が増えない低金利なローンを組みたいところです。
ディーラーで契約できるローン以外にも、低金利の銀行ローンなども検討してみましょう。
普段給与振込で使っている銀行が自動車ローンを取り扱っていれば、低金利でお金が借りられるチャンスです。
ある程度信頼が蓄積された状態なので、審査に通りやすくなると言われています。
4.今の車を高く売ること
車を少しでも安く買うためには、「今まで乗ってきた車を1円でも高く売ること」がカギ。
そうすれば、新しい車の購入資金として売却額を充てられるので、実質支払総額が下がるのです。
車を高く売るなら、上記でご紹介した「車一括査定サービス」がおすすめです。
何度も申し込みをする手間が省けますし、業者同士を競わせることで、買取価格を上限値まで引き上げることが可能です。
利用のコツとして、出張査定にして同日・同時刻に複数の業者を呼ぶことで査定にかかる時間を短縮でき、その場で疑似的なオークション形式にすることができます。
買い取りたい業者同士が価格を競い合うので、より高く売りたい方におすすめです。
車買い替え(購入・売却)の必要書類
ここまで車を買い替える流れや、気をつけるべきポイントをお伝えしてきましたが、次は車を買う時・売る時に必要となる書類をご紹介していきます。
書類を準備していないと、買い替え全体の期間が延びてしまうことにつながります。
事前にチェックして、手配に時間がかかりそうな書類は先に入手しておきましょう。
車を買う時に必要な書類
車を買う時は、以下の書類を用意する必要があります。
必要書類に関しては、新車も中古車も変わりませんので、車を購入する店を「販売店」として説明します。
車を買う時に必要な書類
- 印鑑(実印または認印)
- 印鑑登録証明書(普通車のみ)
- 委任状
- 車庫証明
印鑑は車種によって必要な種類が変わります。とはいっても難しいことはありません。
普通車を買う時は実印、軽自動車を買う時は認印という2種類だけ。
実印を用意する時は、印鑑登録証明書がセットで必要になります。これは最寄りの市区町村役場で発行してくれますが、印鑑登録を済ませていることが条件となります。
印鑑登録が済んでいない場合、まずは実印を持参の上登録を行いましょう。
また、車購入には様々な手続きが必要で、販売店のスタッフに代行してもらうことがあります。
代行依頼で必要になるのが、委任状と呼ばれる書類。しかしこの書類に関しては、販売店が用意してくれるので心配いりません。
車庫証明に関しても、代行費用を支払うことで販売店が代行してくれます。2〜3万円程度の費用がかかりますが、自分で申請すれば3,000円弱で済みます。
車庫証明は、最寄りの警察署で申請が可能です。もし少しでも節約したい場合は、自身で行うのもありでしょう。
車を売る時に必要な書類
続いて、車を売る時に必要な書類をご紹介しましょう。
車売却の際は、普通車と軽自動車で用意する書類が変わります。
普通車を売る場合
普通車を売却する場合、以下の書類を用意しましょう。
普通車を売却するときの必要書類
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車リサイクル券
- 自賠責保険証明書
- 印鑑登録証明書
- 自動車税納税証明書
- 実印
車検証、自動車リサイクル券、自賠責保険証明書に関しては、ひとまとめにされているケースがほとんど。
助手席側の、グローブボックスに収納されていることが多いので確認しましょう。
自動車税納税証明書というのは、最新の自動車税を納めた証明書です。
なくしてしまった場合、売却先のスタッフにその旨を伝えれば問題ありません。実印、印鑑登録証明書に関しては、車購入時と同様に必要なので準備しておきましょう。
軽自動車を売る場合
軽自動車を売却するする場合は以下の書類を用意しましょう。
軽自動車を売却するときの必要書類
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車リサイクル券
- 自賠責保険証明書
- 軽自動車税納税証明
- 認印
軽自動車の場合も、実印と印鑑登録証明書以外は普通車と変わりません。
助手席のグローブボックスを確認し、必要書類が揃っているか確かめましょう。
軽自動車税納税証明というのは、軽自動車における自動車税となる「軽自動車税」を納めた証明書です。
内容は同じなので、紛失した場合は売却先のスタッフにその旨を伝えれば大丈夫です。
車買い替えの期間は最低でも「1か月」見ておく
車買い替えは、非常に手続きが多く面倒なものです。結局、買い替えにはどれくらいの期間が必要なのか、知っておきたい人もいるはず。
冒頭で掲載した車買い替えの各ステップにかかる期間の図を再掲します。
車買い替えは、最低でもトータルで「1か月程度」かかると考えてください。
この流れの中で最も時間がかかるのが車購入で、期間としては2週間ほどかかります。
販売店との価格交渉自体は数時間で済みますが、仕事の関係で週末にしかディーラーに行けないなどの事情を加味すると、お休みの2日分は必要となります。
諸々の手続きを含めると車購入の交渉は1日がかりになるため、ライバル車種の見積もりも取ると1週間では済みません。
車の売却にも価格交渉が発生するので、こちらも休日を丸々使うと考えた方がいいでしょう。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事のポイントを改めてまとめます!
- ライフスタイルに合わせて車を変えれば、無駄をなくせる
- 自動車保険も買い替えの機会に見直しを
- 買い替えにかかる期間は予定より多くかかると考えておく
- 車検がきっかけで買い換えるなら、早めに動きだす
各種のポイントや注意事項は、この記事を読んでしっかり把握しておきましょう。全て実践すれば、無駄なく車の買い替えをすることが可能になります。